Nobu.com Domain

現在では電話番号が相手に通知されるのは当然のことですが、かつては通知されず、電話に出るまで相手が誰かわかりませんでした。番号通知が標準になり、携帯電話が普及すると、電話番号は個人識別に使われるようになりました。インターネットの時代になると人々はメールアドレスを持つようになりました。電話番号の次はメールアドレスが個人識別に使われると考えこのドメインを取得したのが1998年。メール転送しかできない小さなサーバに年100ドル近い料金を払っていたと記憶していますが、携帯電話の料金に比べれば十分に安いと感じていました。

自分の名前と同じドメインのメールアドレスは容易に覚えてもらえましたが、同時に迷惑メールが増え、不要なメールを削除するために膨大な時間を費やすようになりました。迷惑メールが増えると携帯キャリアはキャリア以外のメールを排除するようになりました。これにより日本ではキャリアメールによる個人識別が普及し、オリジナルドメインのメールアドレスによる個人認証は後退したようにみえました。しかし日本以外ではキャリアメールは普及せず、電話番号によるSMSが使われていました。またGmailのようなサービスのおかげで迷惑メールは激減し、メールによるコミュニケーションは再び快適さを取り戻しました。最近はメールアドレスをSMSで認証する方法が普及し、個人識別情報としてのメールアドレスは確固たる地位を確立しました。

メールはインターネット上の標準的な連絡手段です。制約が少ない分面倒も多いですが、SPF, DKIM, DMARCといった技術により信頼性も強化されつつあります。自分のドメインを取得し、一生変わらないメールアドレスを持つことは悪くない選択肢だと思います。